別讓我走 Never Let Me Go(2010)
2012-3-29, Star Movies。ドナーとなる運命として生まれてきた者たちを描く。時間の設定は面白くも80/90年代にフォーカスしている。カズオ・イシグロ原作だというだけで、私には充分魅力的なことになる。さらに主演の女優は私の大好きな役者なので、なおさらチェックしなくてはと思った。主演の三人はどれも演技派で評価され、それぞれ独自の魅力を持つ俳優ばかり。なるほど、この三人ならカズオ・イシグロの世界を存分に表現できると思った。やはりこの作者は恵まれている。思えば『日の名残り』もアンソニー・ホプキンスとエマ・トンプソンが主演となり、その静かで内に秘めた激しい思いを抱えた主人公たちを好演したのである。長閑で、しかしどこか物寂しく静かに脈打つ情熱、そのような悲しみ深い世界をカズオ・イシグロは描き続けてきた。私は今日も、その世界に深く感動した。
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